■
インドで大体6年暮らしていた。
デリー空港で飛行機から降りた時の埃っぽい匂い。
空港からアパートまでのタクシー社内の匂い。
車窓からみえる大気汚染で白っぽく霞んだ中に蠢いているインドの人々。
全てにおいてやるかやらないかしかないというシンプルさから来る不安と期待。
今日乗ったタクシーがちょっとインドっぽい埃っぽい匂いで胸がキュッとなった。
懐かしいなあ。。。 辛い事や面倒な事も多かったはずなんだけど。
とはいえあの頃の俺はあそこに居てそれで、だからこそ今ここに居て。 結局今出来る事をやるしかなくて。それは変わってなくて。
でもあそこにいて生きていた事。それは幻でも虚構でもなくて。
ああ。切ないね。